リハビリのプロ「療法士」について
需要の多い福祉の仕事には、療法士と呼ばれる職種がある。療法士には主に3種類あり、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士と分かれる。いずれも国家資格であり、「理学療法士及び作業療法士法」で制定されている。
それぞれ、利用者のリハビリテーションに従事することが基本だが、得意分野は異なる。理学療法士は、主に立つ、歩く、走るなど、身体の機能に障害を持った人のリハビリテーションを担当するので、筋肉や骨格、関節など、身体についてのさまざまな知識に精通しているのが特徴だ。低周波や温熱療法などの物理療法や、筋力トレーニングをはじめとした運動療法の他、マッサージ、日常生活のアドバイスも行い、利用者を支援する。
作業療法士は、身体や精神に障害がある利用者に対し、手先を動かす工作などを通じて機能を回復させる手伝いをしたり、日常の生活動作、住環境の整備やアドバイスを行うのだ。また、言語聴覚士は、難聴・失語・言語発達障害の患者のリハビリテーションをはじめ、嚥下障害や口腔ケアについても密接な関わりを持つ職業である。
療法士になるには、医療技術系大学や短大・養成施設などを卒業することで受験資格を得ることがで可能だ。就職先は、病院をはじめ、介護施設、デイケア、保健所など多岐に渡り、配置が義務付けられている福祉施設もある。利用者の年代も、子供から大人、高齢者まで幅広く、ニーズは高い。そのため、人と接することが好きで、プロフェッショナルとして活躍したい方に向いている仕事だ。